改革と格差
NHKで小泉改革5年という題で討論番組をしていた。
竹中大臣は5年前、頑張った人が報われる社会をつくる。そうした社会が活力を生み景気を良くするみたいなことを繰り返していた。
これは実現しましたね。
官民格差(土建・郵政・公務員)と参入規制の時代ではできなかったことです。郵政・公務員はこれからですが、土建に関しては公共事業の減少によって天下り・談合による参入障壁が(比率の上では)緩和されました。
何が完全失業率を増やしたか
「建設 公共機関」(すなわち公共事業)が減少しています。
「公共事業が減って失業率が増加した」というのは単なるイチャモンです。
何が失業率を増やしたか? エクセル
のデータ部分の完全失業率に対する相関係数は、下記の通り。
0.966 臨時雇用
0.946 日本の対中輸入額
-0.929 自営業主
0.876 日本の対中輸出額
0.858 日本の対中直接投資実際投下額
-0.853 建設 民間等
0.844 ジニ係数 勤労者世帯
-0.841 家計消費支出
-0.760 稼働率指数
0.740 元/対ドルレート
-0.634 建設 公共機関
0.480 常雇
-0.256 建設 海外
日本の対中輸入額0.946に比べたら、建設 公共機関-0.634は小さいものです。地方経済の衰退(産業空洞化)の本当の原因は公共事業減少ではなくて対中直接投資と対中輸入であることぐらい、ほんの少し前のことですから皆さん覚えているじゃないですか。
果たして、5年経ってどうなったのだろうか?民主党の枝野議員の「良くなった部分は確かに良くなったが、悪かった部分はますますひどくなり頑張っても先が見えなくなり将来の不安がますます増大している」という分析が的を射ているのではないだろうか。
「先が見えなくなり将来の不安がますます増大」したのは小泉改革以前の大不況時代の方が凄かったことぐらい常識でわかります。
確かに「先が見えなくなり将来の不安がますます増大」とは心理的な事象であって上を望めばキリがないのですが、それを言えば小泉改革とは関係なく何時でも誰でも上を望むものですから、「小泉改革の影」ではなくて「小泉改革」の上に更に望むことと理解すれば意味が通じます。
私も「この上に更に望むこと」として格差縮小・消費活動の活発化を挙げたいと思います。(実は格差縮小は自動的に消費活動の活発化をもたらす)
参照:
小泉改革評価 「家計消費支出(全国勤労者世帯)(前年同月比)」
最終評価:X (○△X評価で)
小泉改革評価 「生産指数」
最終評価:○ (○△X評価で)
「小泉改革」は「官から民へ」という「官業縮小(土建・郵政・公務員)」による経済の活性化が本質であって、これによる格差を税・社会保障によって縮小して、再分配後所得格差に導く財政の拡大(高年齢高所得者への増税によって実質財政負担ゼロ)を拒むいわれはありません。
また、前述のように地方経済の衰退(産業空洞化)の本当の原因は公共事業減少ではなくて対中直接投資と対中輸入ですから、地方経済の活性化は公共事業拡大ではなくて対中直接投資と対中輸入の減少をしなければ本質的な解決にはなりません。
格差については下記参照。
財務総合政策研、経済格差についての報告書を公表 【トラック・バック】
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竹中大臣は厳しい批判や国民の悲痛な声を聞いても、あのデータはこんなバイアスが掛かっているので正しくないとか、国民の声を全て聞くわけにはいかないと開き直ってみたり。また今後のことは一般論に終始して具体策が皆無。冷たい小泉改革を象徴しているように感じました。
開き直りではなくて、当たり前の事実を淡々と述べているだけでしょう?
でも、「小泉改革」と矛盾しないで貧困化・格差拡大に対処する方法は可能ですから「この上に更に望むこと」と位置付ければ「事実を淡々と述べるだけ」のレベルから竹中大臣を止揚することができるはずですけどね。
なんて事を考えてしまったけれど、Gも早くこの状況を這い出さねばならない。
頑張りましょう。
以上のデータは下記に掲載しました。
資料 格差問題総集編
資料 2002年所得再分配によるジニ係数改善
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